霊園、墓地の種類

霊園や墓地の種類はおおきくわけて3つあります。公営霊園(公営墓地)、民営霊園(民営墓地)、寺院墓地です。

公営霊園は都道府県や市町村などの自治体が管理・運営している墓地で、民営霊園は公益法人や宗教法人が経営している墓地です。寺院墓地は寺院が経営を行い、原則としてはそのお寺の檀家のための墓地です。

墓地を選ぶ際には、費用や使用資格などの条件をあらかじめ知っておく必要があります。

お墓は一度建ててしまうと、簡単に引越しができません。霊園や墓地の違いをしっかり把握して選ぶ必要があります。

〇公営霊園(公営墓地)
・メリット
自治体の経営なので信頼性があるということで人気があります。永代使用料や管理料等の維持費が比較的安いのも特徴です。宗派が決まっておらず、無宗教でも使用できます。墓石を自由に選択できます。
・デメリット
随時募集はしておらず、1年に1回の自治体が多いです。さらに、自治体の住人であること、居住年数、遺骨を持っていることなど申込資格があります。多くの希望者がいるため抽選になることが多く倍率も高めになります。

〇民営霊園(民営墓地)
・メリット
たくさん造成されているので、公営霊園や寺院墓地と比べて取得がしやすいです。随時募集が行われております。ほとんどの民営霊園は宗派が決まっておらず、公営霊園のように居住地による申し込み制限はありません。生前にお墓を建てることを認めているところが多いです。
高齢者に配慮してバリアフリーや売店、駐車場、休息所の設備が充実しているところが多いです。法要施設を持つところもあります。
・デメリット
公営墓地より永代使用料や管理料等の維持費が高く設定されています。また郊外型の墓地が多く、交通の便が悪いこともあります。

〇寺院墓地
・メリット
お寺の境内や隣接地にあり、手厚く供養してもらえます。管理が行き届いており、お寺の本堂で法要ができるので便利です。墓地区画に空きがあれば、その都度募集が行われます。
・デメリット
お寺の檀家にならなければ使用することができません。檀家になると、お寺の経営を支えるために、日常的に行事に参加したり、お布施や寄付が必要になります。公営霊園や民営霊園より永代使用料や管理料等の維持費が割高です。墓石を自由に選択できません。

なるべく多くの霊園や墓地に関する情報を収集することが大切です。もちろんお値段も忘れてはいけません。情報を収集するときのポイントは3つあります。

1つ目は自宅からできるだけ近く、お墓参りしやすいことです。しかし、自宅から近所だと割高なので郊外型の墓地を選択する場合もあります。その時は交通の便をしっかりとチェックします。高齢になると車の運転ができなくなることを考えて、電車やバスを使う場合も想定してください。

2つ目は自分の宗派が利用できる墓地かということです。公営霊園や民営霊園は仏教、キリスト教、神道、無宗教であっても申し込むことができますが、寺院墓地では宗派に関する制限があるところが多いです。

3つ目は墓地の環境です。墓地の環境として求めるのは静けさや落ち着きです。周囲が繁華街に隣接していたり、交通量が多い道路沿いの墓地は騒音や空気の汚れも気になることがあります。

いくつかの霊園や墓地の候補を決めたら、実際に自分で足を運んでみることです。墓地取得後にトラブルにならないためにも、自分の目で確かめてください。

〇墓地の設備
お墓参りに行ったときを想定して確認してください。駐車場はあるのか、広さは、墓地の入り口に近いのかも大切です。水場の確認とお墓参りの時に使う水桶や柄杓が備えてあるかもチェックしてください。

生花や線香の売店があると、自宅から手ぶらでお墓参りに行くことができます。屋内や屋外に休息所があると助かります。法要施設があればなお便利です。

〇墓地の管理
常駐の管理スタッフはいるか、定期的に墓地の見回りをしているかも大切です。トイレや水場、休息所、緑地や歩道の共有スペースの手入れの状態もポイントです。

霊園や墓地選びは実際に足を運んでみて、自分の目で確かめることが大切です。墓地によって墓石の形態に制限があったり、埋蔵者や承継者に制限がある場合があるので、墓地の使用規定もしっかり確認する必要があります。