お彼岸ってなに?

2017年11月28日

春と秋のお彼岸には家族そろってお墓参りに行きます。そういう慣習だと思って行動しているけれども、どういう意味かは知らない方が増えてきています。そもそもお彼岸って何でしょうか。今回はお彼岸についてお話していきたいと思います。


彼岸花

お彼岸って何でしょうか?お彼岸って何でしょうか?

お彼岸は他の仏教国にはない日本独自の習慣です。正式には「彼岸会(ひがんえ)」といいます。春と秋の年に2回あります。3月の春分の日と9月の秋分の日を中日(ちゅうにち)として、その前後3日ずつの7日間を彼岸といいます。

彼岸の初日を「彼岸の入り」、最終日を「結願」といいます。期間が1週間なのは、中日に祖先に感謝をして、残りの6日間は悟りに至るための6つの修行「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を行う期間とされています。

お彼岸は仏教語で「向こう岸」あの世の意味です。それに対してこちら側は「此岸(しがん)」といいます。春分の日や秋分の日は太陽が真東から昇って真西に沈むため、彼岸と此岸がもっとも近くなるといわれています。

彼岸にわたるためには、ご先祖様の供養をしたり、仏教の基本的な修行法の「六波羅蜜」を実践するようにといわれています。

春のお彼岸には仏壇に「ぼたもち」を供え、秋のお彼岸には「おはぎ」を供えます。どちらも米と餡で作られています。呼び方が違うのは、春は牡丹の季節で、あずき粒を牡丹に見たてたもの、秋は萩の季節であずき粒を萩に見立てたものだからです。

個人でお墓参りをするだけではなく、お寺ではお彼岸に法要が営まれる事が多いので、参列するとよいでしょう。

六波羅蜜って何でしょうか?六波羅蜜って何でしょうか?

六波羅蜜とは、この世にいかされたままで仏様の境涯に至るため、悪行を止め善行を行うようにする六つの修行のことです。

〇布施(ふせ)
見返りを求めないで、人に分け与えることを惜しまない行いをすることです。お金や品物を施したり、温かい言葉をかけたり、なにかお手伝いをするなどです。

〇持戒(じかい)
道徳、法律を守った生き方で、相手の事を考えて譲り合うことです。

〇忍辱(にんにく)
悲しい事や辛いことがあっても耐え忍び、怒りや恨みに流されず、心を動かさないことです。

〇精進(しょうじん)
雑念を去り、ひとときも無駄にすることなく、最善をつくして努力することです。

〇禅定(ぜんじょう)
精神を集中させ、冷静に自分自身をみつめることです。穏やかで動じない心を持つことです。

〇智慧(ちえ)
人は仏様と同様の心を持ってこの世に生をうけています。ものごとの真理をきわめ正しく深く理解することです。

お彼岸は地域によって違いはありますか?お彼岸は地域によって違いはありますか?

お盆は地域によって時期に違いがありますが、お彼岸は春も秋も全国共通の日程で行われます。ですので、お彼岸はカレンダーで祝日となっているのです。

地域によって違うのは、お供え物です。春は「牡丹餅」、秋は「お萩」が一般的ですが、地域によっては月見団子のような「彼岸団子」と呼ばれるものでや平たい団子の「彼岸餅」と呼ばれるものもあります。

沖縄では「うちかび」と呼ばれるあの世のお金に見立てた紙を燃やします。黄土色の紙に全面に銭形がエンボス加工されています。あの世でご先祖様がお金に困らないようにという願いを込めてうちかびを燃やします。

お彼岸に仏様に百味御食(ひゃくみおんじき)を供え、家族も同じものを食べるという風習もあります。

まとめまとめ

お彼岸はお墓参りをする日だけではなく、わたしたちも「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を修行する日だったのです。

お墓参りはお彼岸やお盆だけではなく、結婚や就職など家族の祝い事があった際に故人への報告を兼ねて行うのもよいでしょう。自分の生き方を見つめなおす機会になるので、できるだけお墓参りをしたいものです。


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