気になるお布施の相場
2017年7月15日
親しい親戚や友人でも、なかなか聞きにくいお布施の相場、今回はそんなお布施のお話です。
お布施って何?
お布施とは、葬儀や法要の際に寺院にお渡しする謝礼のことですが、そもそもお布施ってどんなものなのでしょうか?
「布施」という仏教語の意味は、他人に対しての施しのことです。その施し方にも3つあるといわれています。
1.「財施」金品などの財を施す
2.「法施」仏の教えを説く
3.「無畏施」災難などに苦しむ者を慰めて恐怖を取り除く
昨今の「お布施」を巡る不信感や諸問題は、この「財施」だけがフォーカスされてしまっているからでしょう。
さまざまなお布施の相場
さまざまなお布施の相場をまとめてみました。
お布施はあくまで「気持ち」のものです。ここにあるものはあくまでも一般論として参考にしてみてください。
通夜・葬儀告別式 200,000円〜350,000万円(戒名別)
祥月命日法要 3,000円〜10,000円
四十九日法要 30,000円〜100,000円
一周忌法要 30,000円〜100,000円
三回忌法要 30,000円〜100,000円
納骨法要 30,000円〜50,000円
お盆、お彼岸、報恩講などの定期的なお参り 3,000円〜10,000円
お車代とお膳料
お布施と一緒に手渡すものとして「お車代」「お膳料」があります。
「お車代」は寺院の送迎に代えて金銭を包んだものです。5000円か10000円くらいのものですが、あまりにも遠方であれば、ある程度の交通費を計算して包みましょう。
「お膳料」も、もとは法要後の食事の席に寺院に同席してもらっていたものを、金品を包んで渡す形になったものです。みなさんが召し上がる食事の金額を参考に、5,000円から10,000円くらいがだとうでしょう。
戒名料
戒名とは仏弟子になった際に授かる名前の事です。
故人が生前、寺院にどれだけ貢献したかなどから、戒名の字数や格付けが与えられたようですが、現在ではお布施の金額を多く包むほど、いい戒名を授かる事ができたりと、形骸化していると言わざるを得ません。
戒名料の相場はネット中にあふれています。
信士・信女 20万円〜
居士・大姉 40万円〜
院号+信士・大姉 60万円〜
院号+居士・大姉 80万円〜
とはいえ、寺院によってはこの相場が全く通用しないところもあります。寺格の高い寺院などではさらに高額にもなるでしょうし、良心的な寺院はもっと安い謝礼でも戒名を授けてくれるでしょう。
菩提寺と葬儀社紹介の寺院
昨今では、葬儀でご供養下さる寺院には2つあります。菩提寺と、葬儀社紹介の寺院です。
菩提寺とは、檀家の先祖供養を専属的にしていただく寺院のことです。先祖は代々そのお寺の仏弟子となり、法事を営みことで供養し、遺骨は境内のお墓に埋葬されます。
当家の死者や先祖を供養していただいているわけですから、戒名やお布施についてもまずはお伺いを立てましょう。
菩提寺がない場合は葬儀社に寺院を紹介してもらえます。
この場合、葬儀日程や、葬儀の内容、戒名の有無など、ある程度こちらの要望に合わせてもらえるでしょう。
もちろん、希望であれば葬儀後の法要など、ゆくゆくのご供養もしてもらえます。
また、お布施の額はまずは葬儀社に確認しましょう。どうしても予算が合わない場合も柔軟に対応してもらえるでしょう。
さて、よくある話で気をつけなければならないのは、葬儀社紹介の寺院に葬儀の供養をしてもらい、戒名を授かった場合です。葬儀後に菩提寺にあるお墓に埋葬供養をしようとしても、拒否されることがあります。
檀家である以上は、菩提寺から戒名を授かり、供養してもらうのです。