永代供養墓とは?メリット・デメリットは?
2017年5月10日
お墓を個人で持つための墓地・墓石の取得費用は、それなりの費用がかかるのが現状です。それ以外に「永代供養料」という管理料が、毎年年間数千円から数万円必要です。
特に都内や大都市で利便性の良い墓地を取得しようとすると、特に都内では費用も高額になります。さらに分譲されている墓地そのものが少ないため物件探しも困難を極めます。安価な墓地を取得しても利便性の悪い場所であれば、高齢になってからのお墓参りには行きにくくなります。
お墓の持ち主の死去後に管理料が払えなくなると、霊園の規定によりお墓が撤去されてしまうこともあります。これらの問題点を解決できる墓地として「永代供養墓」があります。
では、永代供養墓がどのようなものかを見ていきましょう。
形にとらわれず様々な形式があります
永代供養墓とは、「合祀墓」「合同墓」「共同墓」「集合墓」「合葬納骨堂」など、様々な呼ばれ方があります。寺院や霊園によっては固有の呼び方をしている所もあります。
納骨の方式は、骨壺から遺骨を出して散骨し一箇所に合祀するもの、骨壺を棚に並べて個人のお墓に近い形で納骨するものの大きく2種類に分けられます。墓地によっては一定期間納骨堂に安置され最終的に散骨し合祀する霊園もあります。
また墓誌は石板に記録されるものや、霊園で管理する墓籍簿に書面で記録するもの等あり
管理方法も様々です。
自宅に近い墓地を手に入れることも可能
永代供養墓は寺院や宗教団体が運営するものや、葬儀社や墓地分譲会社等の民間の組織が運営するものがあります。大都市では、街の中心部に寺院がビルのような建物の墓地を作り、分譲型の墓地(エレベーター式)と併設する形で地下に専用納骨堂を設けて永代供養墓を運営しているケースが多いです。
分譲型の墓地に比べて永代供養墓は価格設定が安く、将来墓地の管理料が払えなくなった場合にも、合祀されているため供養をし続けてもらえる仕組みになっています。特に大都市では霊園型の分譲墓地は供給数も少なく、中には空き待ちの状況もあり、価格も高額になります。一般庶民が新たな墓地を取得するのは至難の業となりつつあります。
永代供養墓はメリットばかりが強調されますが、デメリットも存在ます
形式にもよりますが、合祀された遺骨は取り出すことができないことは、大きな問題です。
居住地の移転などに伴い、お墓やお骨を移動したい場合、合祀型の永代供養墓では、個別に取り出す事が出来ない事が殆どです。
また、お墓の掃除をして、お花やお線香を供えるという形に安らぎを感じている人には抵抗感があると思います。
故人への想いは、近親の遺族だけのものでは無く、それ以外の遺族の方や、ご友人知人の方への配慮も必要です。
近親の遺族はそれで良いと思っている事も、その他の遺族ご友人にとっては納得できないことがあるのも事実です。
例えば、他の方とお墓が同じであるため、他の方のへの遠慮を感じたりするケースも多いようです。
永代供養墓への納骨をお考えの際は、様々な方へご相談になって判断する事をお薦めいたします。